環境が変われば当たり前の事が当たり前じゃなくなるんだ

(8/10の記事から読まないと内容が分からないと思われます)


よく うつ病とかパニック障害の人は電車に乗れないだの聞いていたが、確かに本当だった。
いつの間にか自分も電車が怖くなり、乗りたくなかったが、乗らない訳にもいかず…
ずっと下を向いて、誰の顔も見ずに乗ってた。

 

食欲がわかないので、毎日コーヒー(か水)と何かつまむくらいの食事。
体重はみるみる減り、風呂で髪を洗うたび、異様に髪の毛が抜ける。
腕や脚についていた筋肉も衰えて、免疫力も無くなり、一月の半分は風邪を引いていた。

 

 

こうなった身を周りの人に同情され、ムカついた。


ムカついたけど…
誰かに気付いてほしかったし、

誰かに助けてほしかった。

 

 


自衛隊に居た時は誰かが必ず見ててくれた。
過去の記事を読んだ人は、部隊の先輩は私に対して過保護なのでは?と思ったかもしれないが、
仕事や訓練でミスるとボロッカスに言われる。


でもそれはミスしたからだけではなく、結局私の為で、
訓練なら失敗はまだ許させるが、もしこれが仮に有事の際(災害派遣等)に失敗すれば、人の命もそうだが自分の命すら守れない…。
で、怒られて凹んでると必ず違う先輩や班長が「あら?○○(←私のあだな)怒られたの?」とフォローに来る。
失敗する時も凹んでる時も必ず誰かが見ててくれた。

それが普通になってた…。当たり前だと思ってた。

 

 

 

でも環境が変われば当たり前の事が当たり前じゃなくなるんだ。

 

 

 

 


電車に乗りたくないし、人と話したくない。でも働かないと生きていけない。
水商売は辞めれない。

 

 

ヘアメイクのお姉さんが「○○(←私の源氏名)ちゃん…。円形脱毛になってるよ…」と教えてくれた。
しかも1つではなく4つもあった。髪の毛が長いから誰も気づかない。

 


この頃くらいだっただろうか…自分の粘膜も弱くなってる事に気付いた。
ふとした事で鼻血が出たし、知らない葉っぱに触れただけで腕中、蕁麻疹がでたり、体のあちこちに異常が出てきた。
体に異常が出たこの時に一度病院で体中 検査してもらえばよかったんだ…これを放っておいたせいで、のちに入院になり手術になった。

 

 


Tと連絡がつかなくなり、何も知らない東京で独りぼっちになった。
東京に来て数年、Tとずっと一緒に居て、フラれたと思ったら今度は整形の話を持ち掛けられ、また連絡がつかなくなり…。


でもなぜTを見放さず、貧乏時代に食わせてあげてたかと言えば、彼が成功とする(社長になる)と思ってたのは彼自身よりも私の方が強かったからだ。
借金2000万円ほどあると聞いたとき、確かに驚いた。その時に縁を切ろうと思えば切れたが、『いや…たぶんこれは大丈夫だな』となぜかたいして不安はなく、
むしろ今頑張ればどうにかなるなって思ってた。
てかね、借金をして凹んでるTの横で私も凹む訳にもいかないからね。根拠はないけどTに「大丈夫」って言い続けてたな。

自分自身昔から母にお金を取られていたのでお金の不安には強かった。

 

 


とある男性にずっとご飯に誘われていたが、「忙しい」と言って断っていた。
本当は忙しい訳ではなく、Tがいたから他の男性と2人でご飯に行きたくなかったからだ。
浮気まがいのこともなるべく避けたかった。自分から「ゴメン」って謝るシチュエーションを作りたくないから。
この男性、意外としぶとくて、何回…いやたぶん何十回レベルで断ったのに、諦めずご飯に誘ってきた。

 

もうTからも連絡はないのかな…と思い、その男性とご飯に行くことにした。
彼は30代前半のIT会社の社長さん。(以下「R君」)
お店が薄暗いところだったので、R君の目を見ずに眉間を見ててもバレなかった。(人の目が直視できなかったから)
R君の表情は優しかった。

 

でもやっぱり男だ…。
食事後、店を出たらいきなり手をつないできた。
「俺ん家この近くなんだけど…。家で一緒に飲まない…?」と誘ってきた。
知らない人にいきなり触れられると痙攣してしまうので、パッと手を振り払って
「すみません、今日は帰ります。ごちそうさまでした。おやすみなさい」と横を通ったタクシーを停めて乗った。
R君は「あの…ゴメン…別にそういうつもりじゃ……」って言ってたが、それでも私が帰ると言い張ったら財布から1万円出して私に渡そうとしてきた。
1万円は受け取らずそのままタクシーの扉を閉めてもらい自宅に向かってもらった。

 

家に向かってる途中R君からメールで「今日はご飯付き合ってくれてありがとうね。また一緒にご飯できたらいいな」って、
けなされるかと思いきや、お礼なのかリベンジなのか…素直に受け止めていい内容なのか言葉の本当の意味は裏側にあるのか…少々考えるメールが来た。
でも少し反省した。あんなに冷たく言い放つ必要もなかった。
ただ、男が金目当ての女が嫌いなように、私も体目当ての男が大嫌いなんだ。

 

 


後日またR君とご飯に行くことになり食事中に「また家に誘ったら嫌われちゃうかな…」って私を伺うように聞いてきた。
彼は頭がよかった。断れないように上手に私を言葉で囲っていった。
Tにはフラれているので別にR君の家に行ったところで浮気ではないが、返答に困った。

あとから知ったのだが、この時彼は失恋直後で寂しかったんだ。たぶん女は私じゃなくても良かったのかもしれない。

 

 


店を出て彼に手を引かれるままマンションに行ってしまった。
有名なタワーマンションだった。彼はそこの42階に住んでいた。

ただこの42階という高層のせいで電波が悪く、のちにプチ修羅場になった。

 

 

この日を境にちょこちょこ彼の家に通うようになった


彼が夜中PCに向かって仕事してる間、一人でのんびり風呂につかりながら42階からの夜景をボーっと眺めたり、彼の隣で本読んだり、一緒にテレビみながら喋ったり。
ゆっくりした時間だった。
ただ、精神科(心療内科)に通っている事は言えなかった…恥ずかしかったし引かれたらどうしよう…と不安だった。

 


私的にR君との出会いには未だに感謝している。
都内が数年ぶりに豪雪になった日、私は入院、手術をしたのだが、
一番初めに私の体の不調に気づき「病院で検査した方がいい」と言ってくれたのは彼だった。だから今健康なんだと思う。

 


R君はIT社長の割には目立つタイプではなく、性格はおとなしめで、見た目もギラギラ感はなく、いつもニコニコしてて…。なんかイレギュラーな社長さんだった。
私が仕事でかなり酔って帰れば、「大丈夫?水飲む?」と心配いてくれて、翌日も「二日酔い平気?」と何かと気を遣ってくれたし、
私が風邪を引くと薬だの栄養ドリンクだの渡してくれた。
ただただ優しかった。彼は私に一切見返りは求めてこなかった。

 

 


彼と一緒に喋ってるとなんか安心したし、気持ちがスッキリした。たぶん彼のそういう部分に惹かれたのかもしれない。

 

 

でも彼と私は似てるようで似てなかったから喋ってて楽しかった。


彼は物の見方が私とかなり違うので『あー…そういう考えもあるのか』と結構驚かされることがあった。

 


で、
私から告白したら、仕事が忙しいだの、女性にフラれて人がそんなに信用できないだの濁された。

『じゃいいや…』と心の中で凹んだが、自衛隊の時の恋人(Y)にフラれたおかげで、フラれてもすぐ切り替えができるようになってた。

 

 

週末R君と会う予定だったが、友達の予定を優先させてしまった。

 

 

その友達(女の子)はクラブ好きで…。
でも安心して一緒に遊べる子。遊んで朝になったらその辺でなんか軽く食べてバイバイできる感じ。
お互い誰かにお持ち帰りされるのはゴメンで終始2人一緒だった。

 

 


R君と、このクラブで出会った男性…。
この二人のおかげで世間は狭いんだなと実感する事が数年後におこった。