私的に、本当に酷い人は冷たい人ではなく中途半端に優しい人だった

(8/10の記事から読まないと内容が分からないです)


Tに夕日の見えるレストランに連れて行ってもらった。
このレストランで彼と何を話したかはもう忘れた。ただ、こういうところを知っているということは…女慣れしてるんだなって印象しかなかった。
この時まだ彼の年齢を知らなかった。訊いても何故か笑って流された。でもまぁ自分の5つ6つ上(20代後半)だろうと予想していた。
が、後日もう一度彼に「本当は何歳なの?」と訊いたら「お前の17こ上だよ」と言われ愕然とした。失敗したら親子の差ではないか。

 

 

はじめてご飯に行った日から週3~4回レベルで逢っていたかもしれない。ついでに毎日のように電話していた。いま思えば異常。
しょっちゅうドライブとか行ってたし、仕事後家まで送ってもらったりした。

 


Tに「一人暮らしで普段なに食べてるの?」て聞いたら「外食かコンビニか出前」と寂しい事を言ってた。
可哀想になって作り置きのおかずとか作って渡してた。
でもやっぱ「おいしい」って言ってもらえると作り甲斐があるよね。
懐かしいな。おかずとかお菓子とか作ってた

 


別れるまでの5~6年間、実はお互い名前で呼んだことがない。Tは私の事を「あなた」「お前」「おい」のどれかで呼んでいたし、
私もTの事を「ねぇ」くらいでしか呼んだことがない。
で、手をつないで歩いたことがない。不思議なカップルだったと思う。一緒に写った写真は一枚もない。
この5~6年は付き合ったり別れたりの繰り返しだった。

 

 

彼は自分で起業すると言って知らない間に会社を辞めてた。
一人で東京に行ってしまい、置いてけぼりだったが、私にはもうTしか頼る人が居なかったので、Tが東京に行ってしまった数か月後、私も東京に移り住んだ。
T的には仕事が落ち着いたら私を東京に呼ぼうと思っていたらしいが、私的に遠距離の方が辛いし、落ち着くのなんていつになるか分からないのに、そんなの待ってらんない。

彼は自分で起業すると言っていたが、騙されて借金をしてしまってた。その時の借金は2000万円ほどあった。

 

私はバッグ一つで東京に来てしまい。所持金も数万しかなかった。
東京に来てすぐキャバクラで働きつつ、Tを家に住まわせて養い始めた。Tを放っておいたら死んでしまうのではないかと心配で…。
20代前半にして40歳まじかのおやじを養ってた。
今思えば私の行動は「偉い」とか「健気」ではなく「アホ」のジャンルに入るんじゃないかと思うよ。

 

でも東京のキャバクラって超本気で働けばかなり稼げるもので、(今 超本気で水商売とか無理。死ぬ。)
実はまだ地元の一人暮らししていた部屋も解約していなかった(なにかあれば帰ろうと思って解約してなかった)ので家賃は二軒分払い、
Tを養って、母に金を吸い取られたが思ったほど苦しくはなかった。

 

Tは坊ちゃん育ちで苦労を知らないのか昼ご飯に老舗の鰻食べたいだの高級店の寿司食べたいだの遠慮なくねだってきた。
別に鰻や寿司で仕事が頑張れるんならいいやと普通に一緒に食べに行ってた。

 


喧嘩してもベッドは一緒だった。

翌朝 起きて朝ごはん食べつつ「今日…どっか行こっか」って話になり自然に仲直りできる関係ではあったから楽だった。

 


だが一緒に住んで数年経った頃、仕事が忙しくなったのか家に帰って来ない日が続いて、喧嘩も増え別れた。



で、私は他の男性と遊んだ。フラフラしていたね、あの頃は。


Tしか頼る人がいなかったのにフラれて寂しかったんだ…。 



ただ暇なのが耐えられなくて、一時キャバクラしつつ六本木の飲み屋でも働いていた。
その店にはママがいて、キャストの女の子も派閥を作ることがなく働きやすい環境だった。
が、オーナーが30代半ばの若い男性で、仕事が終わると毎日メールで付き合ってだの一緒遊ぼうだの、このことは誰にも言わないでだの私に送ってきて本当に困った。
店のママに相談しようと思っていたが、ママと2人きりになるタイミングがなく相談できないまま、オーナーが嫌で違う理由を付けて辞めた。
でも後日知ったんだ。ママがオーナーの嫁って事を。相談しなくて良かったよホント。地雷踏むとこだった。


忘れた頃にまたTと連絡を取るようになり久々2人で会った。

だが、彼は前の彼ではなかった。
仕事が上手くいってるのか、かなり身なりが高級になっており、渋谷で食事した後いきなり私に
「整形したら?俺の知り合いに美容整形外科の先生いるし。メンテ代も出してやるから。あと脂肪吸引して…胸デカくするのもアリだね」と怖い事を言ってきた。
ついでに

「全身整形して、他の男に取られるの嫌だからアソコ(デルタ地帯)に俺の名前彫って」と付け足した…。

「家で夕飯作って俺の帰り待ってるだけでいいから」と結婚を匂わすような事を言っていたが、頭の中は「整形」って言葉でいっぱいで、他の事は頭で処理できなかった。

確かに私はTほど顔はキレイでもないし、モデルみたいに完璧な体ではない…。
逆に今まで私の容姿にかなり不満があったのに我慢していたのか?完璧な容姿にならないと彼と一生一緒にいることは出来ないのか?


正直ガッカリした。お金はここまで人を変えるのだろうか?それとも元々こういう性格なのに私が気付かなかったのか?
頭が真っ白になって「…そこまで言うなら考えとくよ」と答えてしまった。この時ハッキリNOと答えていればよかった。

 


翌日Tから連絡がきて「いつ空いてる?クリニックいつ来れる?」と、彼は本気だった。
素直に「整形はしない…」といったら電話口で彼に「今、クリニックの先生に話したんだぞ! 俺に恥かかせるなよ!」とキレられた。

整形を拒否し、Tにもう付き合いきれないとまで言われ、ふられた。
それからまたTと連絡とらない日が続いた。

 


で、私はまた遊び始めた。
いろんな人に構ってもらった。東京の人は私をチヤホヤしてくれたが、中途半端に優しい。私の性格なり言動を指摘出来る人はいなかった。
ワザと嫌がることや、倫理や道徳的に欠ける事を言っても彼らは指摘してこなかった。ただムスっとして連絡が減るだけ。チヤホヤするだけチヤホヤして都合なりなんなり悪くなると消える。
中途半端に優しい人ほど酷い人はいない…。
まだTの方が私の事も心配していろいろ指摘してくれる人だったかもな。うわべだけ優しい人なんて付き合えない。

 


薄っぺらい人が沢山いた。井の中の蛙みたいな男や、嘘つき男、
忙しいのがカッコいいとでも思ってるのか「昨日2時間しか寝てないや~」とか寝てない自慢する男。忙しいのは要領が悪いからだ…。


セフレがたくさんいるのがステータスとでも思っているのか、それを自慢してくる男。下品だ。君のセフレの数が発覚したところで誰が得する?
自分のセックステクニックを飲みの席で自慢するおバカ。自慢するやつほど下手くそなのは女だって知っている。
浮気や不倫を聞いてもないのにヘラヘラ笑いながらカミングアウトしてくる男。一人の女性を一途に愛せない事をまず恥ろ。

 

 

こんな人に付き合ってなんて言われても…無理だった…。

 

 

でも中には素敵な男性もチラホラいた。
だいたい風邪を引くと大抵の男はメールや電話で心配してくる(心配したフリ?をする)
が、とある男性は風邪が治るまでずっと心配してくれ、家の近くまで差し入れを持ってきてくれたりで。本当に心配してくれた。付き合ってもない私の心配とか、珍しい人だ。
付き合いたいな~…と思ったが、その彼が他の女に送る予定だったであろうメールを私に誤送した。私はメールの内容を読んで冷めてしまった…。
昔からダメなんだ…。女の影が見えた瞬間冷める。付き合いが長くなれば女と2人でご飯に行ってようが「あぁそう」で流せるが、信頼関係が出来るまでに女の影が出ると冷める…。

 

 



このころ母は本格的に精神がおかしくなり、精神科の鍵付き病室に閉じ込められるようになったのだが、プライバシー云々(?)で携帯電話は取り上げられなかったらしい。
そのせいで母のストレスはすべて私に注ぎ込まれた。

 

六本木の飲み屋を辞め、Tもお金で変わり、そろそろ私も真面目に生きるかと、キャバクラをしつつ昼間はとある会社で派遣社員として働いていたのだが、
仕事中、母から鬼のように電話がかかってくる。怖くて無視していると留守電に「早く電話に出ろ!」だの「金払え!」だの、追い出したのは母のくせに「実家に戻って来て働け!」だの
「戻って来ないならお前の部屋の荷物全部着払いで送ってやる!」だの入っていた…。
着歴がすべて母になってるのが日常になってた。

さすがにこれでは私がノイローゼになると思い母の入院している病院を姉に聞き、看護師さんに話したが「本人に注意は出来るが携帯電話は取り上げることができない」と言われてしまった。

 

正直この時私自身精神的に限界だった。人の目が見れなくなり、知らない人にべたべたボディータッチされると痙攣して、ひどいときには気絶した。
28歳になってもまだ知らない人(自分と合わない人)にべたべた触られると痙攣してしまうことがある。



体にはなぞの蕁麻疹が出て、不安になった時に過呼吸になってしまい、夜もまともに寝れなくなった。


派遣の仕事も一時辞めた。

 

 

で、倒れた。

 

姉に相談したら病院に行け!と言われてしまった。

 


呼吸が苦しいのをどうにかしてほしいと総合病院の受付に相談したら「内科」に案内された。


診察室で医師にいろいろ質問された。私の回答がおかしかったのか、なぜか途中から過去を掘り下げる質問をされた。

 

一気に過去の事を思い出してしまい、怖くなって診察室で声を出して泣いてしまった…。いろいろ思い出して悔しくて泣き叫んだ。
やっぱり泣くときは悔しい時なんだ。
ハタチを越えて声出して泣いたのは初めてだ。

医師はしっかり泣きなさいと言いティッシュ箱を私の前にドンと置き、泣き止むまで待ってくれた。

 

キャバクラの店長も状況が分かったようで、私が「体調が悪いので今日休みます」とメールしたら
「今日は働かなくてもいいからお店に来なさい。一人で家に居ない方がいい」と返してくれた。



薬を飲んで無理やり精神を安定させる生活が続いた。

 


睡眠薬を飲んで寝ても母からの電話の嵐で寝れない日も多々あった。

 



母はしつこかった。実家には帰らないとキッパリ言ったのに帰ってきて地元で働けという。たぶん家事も私にさせたかっただけだ。
「○○(←私の名前)は頑張り屋さんだからガッツリ働いて家のローン返せるでしょ?」とか意味わかんない事言ってきた…。マンションを衝動買いしたのは母のくせに。
折角、睡眠薬を飲んでも気分が悪くなりトイレで夕飯と一緒に薬を吐いてしまったこともある。

 


絶対に実家には帰らないと自分の中で決め、東京来る前に一人暮らししていた部屋を解約しに一度だけ地元に戻った。
その時に、昔、昼のバイトで一緒に働いた女の子と2人で飲みにいった。久々ゆっくり出来る夜で楽しかった。なんか癒された。
今年で28歳だがお互い未だに未婚w似た者同士なのかもな

 

 


今は薬も飲んでないし、母から連絡も来ることがないのでそれなりに安心して生活している。

 


で、私 今日で28歳になりました。整形はまだしませんよ