残念なことに高校生のときから何も変わってないっぽい

今年も残り1か月ほどとなり、大人がみんな忙しそうだ。


毎年、年の瀬に思うことは『今年も特になにも変わらない1年だったな…』と。
毎年成長してない自分にガッカリする。心はたぶん高校生の時のままだ。

 

 

水商売という仕事を8年弱した。
はじめは独り暮らしの貯金の為で、次は付き合った男の為で。今は…何の為だろう…。働く目的は多々あったが働いたこと自体に後悔はしていない。

 

いまだ「水商売をしています(したことがある)」というと偏った目で見る人もいるが、それなりに需要があるから水商売や風俗はなくならないんだ…。


私は水商売までしかしたことないけど風俗嬢は尊敬している。
彼女たちが居なければレイプ事件は後を絶たないはずだ。
帰宅時いまだに危ない目にあうが『たぶんこれでも少ないほうなんだろうな…』と思うとなおさら風俗嬢に感謝だ。

 

 

 

私が24歳の頃だろうか、同じお店に30代後半のバツイチ子持ち女性がいた。子供は北海道の両親にあずけ東京に稼ぎにきたらしい。
昼間はその辺の会社で働き、夜は水商売という生活。子供には水商売をしていることは隠していたようだ。


彼女は背が低く華奢で…。体力がなさそうなのに昼夜働いて…。
同情してしまうほどだったが、同情するのも失礼かと思い、彼女が自から口を開くまで私から彼女の仕事の事、子供の事は聞かないようにしていた。
自分だけの稼ぎで子供2人を養い、誰も助けてはくれない寂しい東京で独り生活しているメンタルには頭が上がらなかった。
ただ、バツイチの彼女は年齢のせいかお客さんが思うようにつかず、1年もしないうちに店をやめ風俗に流れていった。

最後はもう脱ぐしかないのだろうか…。

 

 

 


東京にきて6年ほど経つが、私にとって東京は時間が経つほど寂しく感じる街だ。独り身の人には厳しい街…。
夜な夜な1人でPCに向かい仕事をしていると『もし孤独死した場合、誰が一番はじめに見つけてくれるのだろうか…』とふと思うことがある。
もし死んだ場合は死にたてほやほやで見つけてほしい、一部ミイラ化した状態で発見はされたくない。


地元にいれば心寂しいときには友達の家に遊びに行き、お喋りをして寂しさを紛らわすのかもしれないが、
広く浅く人付き合いをしている東京で、寂しくなった時にちょっくら行ける家は特にない。かろうじて夜中の電話に付き合ってくれる女友達はいるが家までは知らない。
たぶん私が他人を警戒し過ぎなのだが、水商売で働いていると『人間不信』は助長される。本音を話して、もし誰かにすっぱ抜かれたら…と思うと話せない。
弱みに付け込まれるのも困る…。嫌われるのも困る…。

 

 

はたして本音で話せる人はこの6年でいただろうか…。

 

 

 

 

 

 

 

24歳の頃に働いていたキャバクラにはいろんな女性がいた。


私の4つ上の女性はパッと見清楚なのだが、背中に昇り龍の入れ墨がガッツリはいっていた。
腰や胸元、足首にタトゥーをいれている子はたくさんいたが、背中に昇り龍の子は初めてでビビった。
彼女の性格はいたって優しいんだが、類は友を呼ぶのだろう…おっかない系のおじさんに気に入られ、運転手付きの黒塗りの車に乗せられホテルに拉致られた。

建前はそんな彼女を心配した。

だが『自分じゃなくてよかった…』とホッとしたのが本音だ。

 

 

 

どこかのスナックのママの娘が入店した。
彼女は当時ハタチで水商売の経験はなく、純朴そうな子だった。

なんでも一生懸命に取り組む子。『素直でいい子だな~』とはじめは思っていた。

だがその子の負けず嫌いな一面が顔を出し、指名を取ることに躍起になりすぎ最後は枕営業で客をつないでいた…。

価値観は人それぞれなので…とくに何も言わなかったが、なぜ体をはってまで指名が欲しかったんだろうか。
体が張れるくらいなら風俗の方が稼げるのでは?と疑問に思ったが、
彼女の仕事のやりがいは、いかに客と寝ていくら稼いだではなく、その先の指名本数だったんだ。金額的な問題ではなかったんだろう。

 


実はこの子のような枕営業をしているキャバ嬢のおかげでこっちまで迷惑している。


客は一度キャバ嬢と寝れたら『他のキャバ嬢とも寝れるのでは?』と勘違いするのだろう。値段交渉をされることが未だにある。


いきなり「いくらなら俺と寝れる?」と聞かれ、まぁ…冗談だろうと思い「10万かな?」と笑って答えたら
「本当に俺が10万出したら寝てくれるの?」と身を乗り出してきた。


何を勘違いしているのだろうか?むしろ大金を出さないと君はオンナを抱けないのか?
「いくら出せばヤらせてくれるの?」と交渉する姿がもうダサい。

 


ホテルに誘う客もいる。「俺、今日〇〇ホテルいるから部屋きてよー」と。
こちらからしたら「はぁ?なぜあなたの部屋に行かなくてはいけないのでしょうか?」っていう疑問。
誘えば来るとでもおもっているのか?それほど自分に自信があるのだろうか?自分の都合よく相手は動かないぞ。
逆に「私、今日出勤してるから2~300万使っていってよー」っていきなり連絡がきたら大抵の男は「はぁ?」と思うだろ。それと一緒だ。

 

 


たまに「俺もオンナだったら絶対キャバ嬢してるわー。楽して稼げるのうらやましい」というお客もいるが、
そんなこと言っちゃうお客を優しく接客している時点でキャバ嬢って楽じゃないんだよ。時給がそれなりにいいのはストレス代です。

 

 

 

 

こんなことを夜中に書き始める私はホント高校生のときから変わってない…。


年齢的にそろそろ水商売をあがろうか…とは思うがきっかけがないと辞めてもまたすぐ水商売にもどるだろう。
仮に関西の姉に水商売やめてと言われればやめるかもしれない。仮に彼氏ができて悲しそうな顔をされたらやめるかもしれない。
仮に宝くじが当たったらやめるかもしれない…。
何事もきっかけがないと動けないのも高校生から変わってない…。